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名古屋相続税相談所

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相続の豆知識
knowledge
遺産

ある人が財産を残したまま亡くなると大変です。「その遺産を誰が付き継ぐのか」「税金はいくら発生するのか」などの問題が付きまとうからです。この相続について、「どこまで自分で行うのか、できるのか」の判断材料として、次の手順で説明します。
(1) 相続のトラブルによる想定できる最悪の結果
(2) 相続財産がわずかな金額でもトラブルは起こり得ること
(3) 相続税の申告期限までの期間は想像以上に短いこと
(4) 相続のタイムスケジュール
(5) 相続税の申告後は高い確率で税務調査があること

相続のトラブルは相続財産がわずかな金額でも起こり得る

そもそも相続でトラブルが起こると、どのような結果が待っているのでしょうか。たとえば、次のようなケースが想定できます。

 ☑仲の良かった兄弟が一生絶縁状態になる
相続後の法事などに支障をきたす可能性があります。

 ☑亡くなった人の財産が活用できない
亡くなった人の財産は「どの相続人に相続させるのか」を確定するまでは共有財産です。たとえば、相続財産の中に300万円の預貯金があるとします。トラブルが起き、遺産分割ができない場合、相続人全員の承諾がないと銀行口座から引き出しことができません。

そもそも相続と相続税とは何か

相続とは亡くなった人の財産を配偶者や子どもなど親族へ引き継ぐことを指します。この亡くなった人のことを被相続人、財産を引き継ぐ人のことを相続人といいます。その相続した財産に課される税金が相続税です。

相続でのトラブルの実態

相続でのトラブルは資産家特有の問題でなく、相続した財産(遺産価格)の金額に関係ないことは、司法統計年報が示しています。2016年度の場合、家庭裁判所が受け付けた「遺産分割審判」の遺産価格(相続財産の金額)の内訳は次の通りです。

相続でのトラブル率

・1,000万円以下:33%
・5,000万円以下:42%
・1億円以下:12%
・5億円以下:7%
・5億円超:1%
・不明:5%

全体の75%は相続財産の金額が5,000万円以下です。また、高い割合で弁護士が介在しています。つまり、「財産が少ないから相続でのトラブルは自分に無関係」というのは早計です。

相続はいつ発生するのかが分からない

そもそも相続発生日とは、社会通念上死亡したことを知り得た日です。この発生日によって相続のタイムスケジュールが決まってきます。ところが、突然死が象徴するように「いつ死ぬのか」について予測することは難しいです。

だからこそ、相続が発生したときに必要な手続きについて知っておくことが大切となってきます。

相続のゴールは10カ月後に到来する相続税の申告期限までに申告と納付すること

相続発生日の翌日から10カ月後が相続税の申告期限ですが、その期間は短いと考えたほうがいいでしょう。

相続財産である被相続人の預貯金や不動産などの資産から金融機関からの借入金などの債務などを洗い出したり、遺産分割したりと、相続税の申告と納付までにやるべきことが多いからです。

相続税を申告すべき人

相続税が発生しない人も含めて、遺産総額から債務と葬儀費用を差し引いた残額が基礎控除額を超える人は申告しなければなりません。相続税と基礎控除額は次の算式で求めます。

相続税

(遺産総額-債務および葬儀費用-基礎控除額)×税率

遺産総額

相続財産、死亡保険金などのみなし相続財産、死亡の日からさかのぼって3年前の日以内の生前贈与財産の合計額のことを指します。

基礎控除額

3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

たとえば、夫(被相続人)の相続人は妻(配偶者)のみとします。この場合の基礎控除額は「3,000万円+600万円×1人=3,600万円」です。そのため、相続財産が3,600万円を超える場合は相続税の申告が必要です。

相続税を申告しないデメリット

前述の夫に相続財産が5,000万円、債務および葬儀費用が400万円あったとします。特例制度を用いない場合の相続税は次の通りです。
(相続財産5,000円-債務と葬儀費用400万円-基礎控除額3,600万円)×10%=100万円

これを踏まえた上で、相続税を申告しないデメリットを2つ取り上げます。

  • 余分な税金(追徴課税)を支払う羽目になる

追徴課税の種類はおもに次の通りです。

・借入金利子に相当する延滞税
・申告期限内に申告しない場合の無申告加算税
・相続財産を隠すなど隠ぺいした場合の重加算税

たとえば、相続人の妻が100万円の相続税を申告しないで放置していたとします。仮に申告期限から10カ月後、税務署から指摘を受けた場合、本税100万円に無申告加算税「50万円×15%+50万円×20%=17万5,000円」と延滞税が加算されます。

  • 優遇税制が受けられない

相続税の優遇税制には「小規模宅地等の特例」「配偶者の税額軽減の特例」など税務署へ申告することが条件の項目が含まれています。

たとえば、相続人の妻は被相続人の配偶者です。そのため、相続税を申告すれば、配偶者の税額軽減の特例という相続財産が1億6,000万円まで非課税の優遇税制が受けられます。

妻が引き継いだ相続財産は4,600万円のため、基礎控除額を超えていても相続税は課税されません。しかし、申告しないと前述の通り、100万円に加えて無申告加算税などが課税されてしまいます。

相続のタイムスケジュール

円滑な相続を行うためには、タイムスケジュールを把握することが大切となってきます。そこで、被相続人の死亡後に相続人がすべき手続きを時系列で紹介します。

1.被相続人の死亡届を提出する

死亡後7日以内に「死亡診断書」または「死体検案書」を持参して市区町村へ提出します。

2.葬儀の手配をする

2.法定相続人を確認する

そもそも法定相続人とは、法律上において遺産相続ができる立場の人を指します。相続順位と相続財産を相続できる割合は次の通りです。

第一順位:子どもがいる場合

・配偶者がいる場合
   配偶者と子どもが2分の1ずつ相続できる
・配偶者がいない場合
   子どもがすべて相続できる

第二順位:子どもがいない場合

・配偶者がいる場合
   配偶者が3分の2、直系尊属(実父母)が3分の1相続できる
・配偶者がいない場合
   直系尊属がすべて相続できる

第三順位:子どもと直系尊属がいない場合

・配偶者と兄弟姉妹がいる場合
   配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1相続できる
・配偶者のみの場合
   配偶者がすべてを相続できる
・配偶者がいない場合
   兄弟姉妹がすべて相続できる

なお、子ども、直系尊属、兄弟姉妹が複数人いる場合、相続財産を人数分で分割します。

また、法定相続人には前妻の子どもなども含まれている可能性があるため、被相続人の出生から死亡まで戸籍を確認しないと、確認漏れのリスクがあります。

4.遺言書の有無を確認する

基本的に相続財産は被相続人の遺言書通りに相続人へ引き継ぎます。しかし、法定相続人には法律上において最低限相続できる権利があります。この権利を遺留分といいます。

たとえば、被相続人が事実婚の相手に財産3,000万円をすべて渡すという遺言書を残したとします。しかし、子どもひとりが法定相続人の場合、遺留分は2分の1の1,500万円です。

つまり、遺言書で事実婚の相手が相続できるのは法定相続人の遺留分を除いた残額となります。

5.相続発生日から3カ月以内に相続財産を精査する

後述する相続財産の相続の方法である単純承認、限定承認、相続放棄を決定する期限が相続発生日から3カ月以内だからです。そのため、不動産などプラスの財産のみならず、借入金や住宅ローンなど債務の有無もきちんと確認しましょう。単純承認、限定承認、相続放棄は次の通りです。

単純承認

相続財産のすべてを引き継ぐことを指します。特に特別な手続きは不要です。プラスの財産が債務を上回っているときに有効な相続の方法です。

限定承認

プラス財産の範囲内で相続する方法です。特に債務が多い場合に有効です。

たとえば、預貯金1,000万円、土地2,000万円、借入金3,500万円あるとします。限定承認の場合、プラス財産「預貯金1,000万円+土地2,000万円=3,000万円」の範囲内で引き継ぐため、相続する債務も同額の3,000万円です。つまり、500万円の借入金は免除されます。なお、家庭裁判所に対して相続人が共同で申述を行う必要があります。

とはいえ、この限定承認という制度はいろいろと制約があるため実際には使いにくいと言えます。

相続放棄

相続財産のすべてを放棄することを指します。相続人が単独で家庭裁判所に対して申述します。

家庭裁判所で何も手続きをしないと自動的に単純承認となります。

ただし、相続財産の状況を調査しても判断する資料が得られない場合は、限定承認または相続放棄を決定する時期を延ばすことが認められています。その手続きも家庭裁判所で行います。

6.被相続人が個人事業主の場合

具体的には2つの手続きが求められます。

⓵被相続人の準確定申告

死亡した日の1月1日~死亡日までの所得税の準確定申告が必要です。準確定申告の申告期限は相続開始日の翌日から4カ月以内です。

⓶相続人の青色申告の申請(所得税の青色申告承認申請手続)

被相続人から事業を引き継ぐ場合には、死亡日に応じて申請期限は次の通りです。

相続があった日別の青色申告の申請期限

・死亡日が1月1日~8月31日:死亡日から4カ月以内
・死亡日が9月1日~10月31日:死亡した年の12月31日
・死亡日が11月1日~12月31日:死亡した年の翌年2月15日

7.遺産分割をする

相続財産に不動産や有価証券がある場合、単純に相続人の人数で分割することはできません。

たとえば、被相続人の預貯金がわずかな金額で自宅の評価額が多額の場合、相続人同士で公平に相続するのは難しいでしょう。

仮に自宅が相続人の共同財産の場合、全員の同意がないと換金処分をすることができません。それでは、自宅を売却するかどうかで利害関係が対立したときに大変な結果を招いてしまいます。
ですので、相続人が複数いるような場合は、誰がいくらの遺産をもらうのかを決めることとなります。この手続きのことを遺産分割といいます。

また、「兄弟うち長男だけが生前に留学費用を被相続人の親に負担してもらった場合」や「次男が死の直前まで病気の親(被相続人)を介護した場合」などのケースになると、遺産分割の不公平感を誘発する可能性が潜んでいます。

法律上では、前者を特別受益、後者を寄与分といい、これらを加味した遺産分割の制度が存在します。

8.名義変更する

公共料金、自動車、不動産まで名義変更する項目は多岐にわたります。特に不動産については法務局での手続きが必須です。この手続きを登記といいます。

たとえば、自宅を相続したのに名義変更を怠ると、後々にトラブルにつながりかねません。また、広大な土地を複数の相続人に分筆(分ける)するなど複雑な手続きを要するケースがあります。

なお、2018年4月1日から2021年3月31日までの間の土地の登記については、相続により土地を取得した個人が登記をしないで死亡した場合、その死亡した個人を登記名義人とするための登記について「土地の価格の1,000分の4」の登録免許税が免除されます。(平成30年度の税制改正)

しかし、申請書に「租税特別措置法第84条の2の3第1項により非課税」と記載することが最低条件です。

9.遺族年金などの年金関係の手続きを行う

基本的に年金受給権は相続税の課税対象となりませんが、例外として遺族へ支給された退職金などは課税されます。被相続人が死亡した日から14日以内の必要書類をそろえて、届け出をしましょう。

10.相続税の申告と納付をする

たとえ遺産分割がされていなくても、必ず相続税の申告と納付をしましょう。その場合、遺産分割がされた段階で、再計算を行います。

11.税務調査がある

そもそも税務調査は申告した相続税の計算が正しいかどうかを税務署が調べることをいいます。おおよそ申告者の3割が相続開始日から22カ月以内に税務調査が実施されます。

まとめ

相続の手続きはさまざまな専門知識の必要性を感じたことでしょう。相続税の知識はもちろん、遺産分割のトラブル防止策、相続した不動産の登記知識、遺族年金の手続きなどが挙げられます。

特に税制改正は毎年行われます。その一例が3年間限定で土地の登記の登録免許税が免除されることです。相続を円滑にし、損しないためには、自分で行う部分と専門家に任せる部分を的確に見極めることが大切となってきます。

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